JCG Overwatch Master Kickoff CUP、GLとDTNowの試合をレポート。『JCG BATTLE REPORT』第42回
2016/06/23 14:14

1週間のJCG大会が1ページで分かる『JCG BATTLE REPORT』、ほぼ毎週1回更新中。
第42回はいよいよ開催となったJCG Overwatch Master Kickoff CUP の模様をレポート。
過去1週間に開催した大会は以下の通りだ。リンク先から各大会の結果を確認することができる。
JCG Open
日付 | 大会名 |
6月21日(火) | JCG LoL Open 2016 #12 |
JCG Master
日付 | 大会名 |
6月19日(日) | JCG OW Master Kickoff CUP |
JCG Overwatch Master Kickoff CUP
6月19日、JCG Overwatch Master Kickoff CUPを開催した。大会にはJCG史上最大級のチーム数125チームが登録し、熱戦を演じた。今回はそんな大会の中から代表して第1グループの決勝戦 [GL]Green Leaves vs [DTNow]DeToNator.Overwatch の試合をレポートしよう。
JCG Overwatch Master Kickoff CUP グループ01 決勝戦 GL vs DTNow
JCG Overwatch Master Kickoff CUPハイライト Part.2
JCG Overwatch Master Kickoff CUP 配信録画
記事中の画像はマウスオーバーで動画再生、クリックで拡大表示される。
第1マップ Watchpoint: Gibraltar (エスコート)
第1マップはGL側のピックによりWatchpoint: Gibraltarが選択された。このルールでは、攻撃側はペイロードと呼ばれる車輌を護衛して、時間内に複数設定されたチェックポイントを通過しつつ最終目標地点まで到達させることが目標だ。対する防衛側はペイロードが進行できないよう妨害することとなる。今大会では攻守を切り替えて2試合行って、最終目標到達までの時間を競うこととなる。
前半戦、攻撃はGL。開幕から[GL]hoshimi選手のゲンジがいい仕事をしてCP2までを一気に押し込んだ。
CP2までの速度からするとCP2~CP3間でかなりの足止めを食ったGLだったが、CP3間際まで到達した。[DTNow]delave選手のリーパーが味方ウィンストン2体の支援を受けながらULTで仕掛けたところに、[GL]gappo3選手のラインハルトからカウンターでULTが入りシャットアウト。そこに[GL]Nypro選手のリーパーがULTを発動しながら舞い降りてDTNow側が全滅しチームキル。GLが鮮やかに第3CPを通過した。
この勢いに乗って最終CPまで軽快に押し込んで第1ラウンド前半をGLが7分49秒で終えた。DTNowは後半の攻撃で、この時間以内にペイロードのエスコートを成功させなければならない。
後半戦、今度はDTNowが攻撃側だ。CP2まではほぼ同等の速度で到達し、CP2~CP3間では一度の集団戦でDTNowの圧力に押し潰された形でGL側が総崩れとなったため大きな時間的猶予が生まれた。
最終CP手前では激しい総力戦が行われ、2度の接触ではGLがULTを吐き出しながら辛くも防衛に成功している。
3度目の攻勢。DTNowにとって時間的にラストチャンスとなる決戦だ。ULTを一気に吐き出したものの[DTNow]yamatoN選手のマーシーが狙い撃ちされてしまったことで絶体絶命の窮地に陥ったDTNow。タンクを中心に粘りに粘ったが、[GL]Nypro選手のリーパーからULTを受けてあわや全滅という瞬間、復帰した[DTNow]yamatoN選手が倒されたチームメイト3人を蘇生。起き上がった[DTNow]StylishNoob選手のラインハルトがULTで二人を仕留め、時間内にペイロードを押し込むことに成功した。こうしてDTNowが第1マップで先制点を獲得した。
Lijiang Tower (コントロール)
第2マップはDTNowのピックで、Lijiang Towerが選択された。ルールはコントロールだ。このルールでは一つの拠点を巡って制圧戦を行う。拠点制圧後時間経過で進行するゲージが100%に達するまでキープしたチームがそのラウンドの勝者となり、最大3ラウンド、2ラウンド先取したチームがマップの勝者となる。
第1ラウンドでは解放前の拠点をDTNowが即座に制圧。一気に94%までゲージを稼いだ後、一度は手放したもののすぐに取り返して圧倒した。
第2ラウンドも同様の展開を見せ、選択マップだけあり圧倒的な完成度の差を見せてこのラウンドを完封した。
こうして2ラウンド取得により、第2マップもDTNowが獲得した。試合後のインタビューで[DTNow]yamatoN選手が、「以前GLと行った練習試合の結果から、コントロールならほぼ優位に立てると考えていた」と述べるとおり、絶大な戦果となった。
第3マップ Hollywood (ハイブリッド)
第3マップはGLのピックでHollywoodが選択された。ルールはハイブリッド。このルールは文字通り前述のエスコートとコントロールを組み合わせたようなルールだ。攻撃側はまず拠点を制圧する。その後、出現したペイロードを護衛してエスコートを行う段取りとなる。このルールでも攻守を入れ替えて2試合行って、最終目標地点到達までのタイムを競うこととなる。
第3マップ前半の攻撃はGL。
Nypro選手がファラで見事なエイムを披露して制空権を確保したことにより、GLは順調にCP1を通過。最終CP直前まで迫るが、最終CP手前のDTNowの防衛線があまりにも分厚くGLは再三攻撃を跳ね返される。 そのままDTNowが粘りきって、GLの前半攻撃結果は制限時間経過によりCP1通過までとなった。
後半はペイロードを速やかにDTNowが確保。
第1CP手前の屋外戦で今度は[DTNow]delave選手のファラが止まらない。
ファラのコンカッシブブラストを自身に当てて素早くポジショニングしULTを絡めて4連キル。一気にペイロードを押し進めた。
順調にペイロードを進めたDTNow。最終CP手前でGLが敷いた最終防衛線に差し掛かる。
敵が集中してきたところにまずは[DTNow]delave選手ファラとXQQ選手ロードホッグのULTが同時に炸裂。この一撃でDTNowは4人を葬ったが、[GL]NINE選手マーシーがすぐさま蘇生を入れて3人を復帰させた。しかしその塊に向けて、次は[DTNow]StylishNoob選手のラインハルトULTが撃ち込まれてマーシー共々復帰した全員が行動不能に。同時にSPYGEA選手ルシオのULTも発動して、損害を出すことなくDTNow部隊はGL部隊を潰走させた。
そして敵の消えた前線をペイロードが突き進んでゴール。ここで第3マップの勝利をDTNowが手にし、通算3マップ獲得によりこの試合の勝者はDTNowに決定した。
両チームとも主にラインハルト、マーシー、ルシオを主軸に状況によってタンク3枚やその他のヒーローがピックされる編成がとられていた。
DTNow側で印象的だったのはタンク3枚+ルシオの前線構築とマーシー+ファラによる攻撃という合理的な役割分担だ。特に第3マップで見せたdelave選手のファラとyamatoN選手のマーシーのコンビは圧倒的な火力で敵を制圧すると同時に驚異的な生存性を見せていた。正に前線に留まりながら敵の数を削ることができれば負けることはないというシンプルな戦略を体現したようなチームだ。
さて、JCG Master Kickoff CUPはこれにて終了となるが、来る7月9日(土)より、JCG Overwatch Master 2016 Summerシーズンがいよいよ開幕となる。これはシーズンを通して大会に出場し、上位入賞を果たすことができれば賞金も獲得可能な大会だ。更に、次シーズン以降に開催予定の上位リーグへの出場資格もこの大会の結果に応じて付与される予定であるため、Overwatchのeスポーツ最前線を目指すアスリートの諸君は必ず参加すべきだ。
編集後記
今回ご紹介しました大会の配信録画はJCGのYoutubeチャンネル、『JCG tube』にて順次公開しております。そちらも合わせてお楽しみください。
次回、JCG BATTLE REPORT 第43回は、6月28日(火)頃に掲載予定です。